生徒会presents海原祭企画
バカップルコンテスト
参加者募集中です!
参加者資格
・2人こそバカップル
・彼氏しか見えない
・彼女しか見えない
・2人の間には誰も入れない
と思う恋人の2人。
優勝賞金あり。
詳しくはお近くの生徒会役員まで!
『expect』
「先輩、先輩!」
「どうしたの?赤也」
「バカップルコンテスト一緒にでませんか?」
「バカップルコンテスト?・・・あっバカコンか!」
文化祭がせまる二か月前。
生徒会のだした企画ポスターに
俺は望みを託してた。
「いいよ!あれ賞金でるんだってね!」
「・・・・でも参加資格が恋人じゃなきゃいけないらしいっすよ?」
託してた。
が。
「あーじゃああたしと赤也じゃ出れないね!残念だね、賞金!」
「・・・・」
違うよ、先輩。
俺は賞金目当てじゃなくてあんた目当て。
キーンコーン・・・
「あっじゃあね!赤也!!サボっちゃダメだよ!」
「あっちょっ・・・」
足早に教室の中に入った先輩。
先輩は、
鈍感。
俺は何度も気持ちをほのめかしてるつもりなのに
一向に気付かない。
・・・おかしいと思って下さい。
三年の教室がある棟と二年の教室がある棟は遠いでしょうが。
なんで俺が三年の棟にいると思います?
なんで先輩の教室の前にいると思います?
時間ができる度
先輩に会いに行くからでしょうが!!
「先輩」
「んー?」
「好きです」
「あははっあたしもだよ。赤也が好きー」
「・・・・・・」
鈍感だ。
先輩は鈍感。
何度か好きと言ったことがあるが
あははっと笑って返される。
あたしも好きだと返される。
後輩として。
冗談として。
「先輩。俺は本気ですよ?」
「ん?」
「だから、バカコン出ましょ。」
昼休みの中庭は先輩のお気に入り
誰も気付かない木陰で涼むのが好きなこと
俺は知ってる。
だから俺もここが好き。
先輩と向かい合って座る中庭の木陰。
「恋人じゃなきゃダメなんでしょ?」
「だからっ・・・」
「他の子誘ってみなよ!ほらっ赤也ならみんないいって言うって!」
そうじゃない。
「先輩、俺はっ・・・・」
「賞金いくらなんだろうね。がんばっておいで赤也!それであたしにおごって。」
あーでも彼女ができたらそれはダメか。ヤキモチ焼かれちゃうね。そんな風に笑って言う先輩。
違うよ、俺は賞金目当てじゃない。
あんた目当て。
好きって本気なんだよ。
文化祭がせまる二か月前。
生徒会のだした企画ポスターに
俺は望みを託してた。
「先輩、一緒に出ましょうよ。・・・・・・先輩が俺の彼女になればいいじゃないっすか」
「何言ってるの!あたしよりかわいい子はいっぱいいるでしょ?」
「・・・そうじゃなくて。」
俺は望みを託してた。
「誰でもいいなら頼んでみなよ!赤也なら絶対みんないいって言うったら!!」
そうじゃなくて。
そうじゃ、なくて。
「・・・まだわかんねぇの?」
「え?」
「これでも?」
俺は先輩の右手を握る
「・・・赤也?」
鈍感でもいいよ。
それでさえも
俺が先輩を好きになる要素でしかなかったから
でも
「まだわからない?先輩」
誰かじゃ、ダメなんだよ。
「あかっ・・・・」
「あんたがいい。」
あと数cm。
俺は先輩の顎を軽く持ち上げて
触れそうで触れない2人の唇
あと、数cm。
会話もできない距離だから
わかって欲しくて、
触れた。
「俺は、あんたがいいんだよ」
俺は望みを託してた。
鈍感だっていい。
でも、これだけはわかってよ。
好きって本気で言ってること。
「っ・・・・・あっ赤也はあたしが好きなの?」
「だから好きって言ってるじゃないっすか。」
「あれは、冗談で言ってたんでしょ?!」
「めちゃめちゃ本気。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・どうしよう」
「え?」
距離は数十cm
先輩は下を向き
片手で口元を覆っていた。
「・・・・」
「先輩?」
「夢みたい」
赤くて、先輩の顔は赤くて
あと数cm。
俺は先輩の顎を軽く持ち上げて
触れそうで触れない2人の唇
あと、数cm。
会話もできない距離だから
わかって欲しくて、
触れた。
「本気でバカコン出てみません?」
バカップルコンテスト
参加者資格
・2人こそバカップル
・彼氏しか見えない
・彼女しか見えない
・2人の間には誰も入れない
と思う恋人の2人。
その後、バカップルコンテストは予想外に応募数が殺到で中止。
代わりに生徒会がだした海原祭企画
【年の差バカップルコンテスト】
「「・・・・・・・・・」」
「・・・でてみます?」
「優勝?」
「できますよ、先輩となら!」
さぁ、バカップルコンテストの結果やいかに?
End.