暗がりに隠れて誰にも内緒。





月だけが知るこの胸の内。





































『月華』






































(・・・三日月。)





細めた目に映る窓の奥












「雅治」









俺の体の下にいるが俺に腕を伸ばしてくる




























窓の外の月などしるか。









指をからめて。



吐息をからめて。


















「あっん・・・ふっ・・・」















視線をからめて。



蜜をからめて。

















「やっ・・・まさ・・・はる・・」


「ん?何が嫌なんじゃ?


















暗がりに隠れて誰にも内緒。



月だけが知るこの行為。











「雅治・・こっち見・・・て」








































え?









































「・・外見ちゃやだ・・・」


「・・うん・・・ごめんの、・・・」












窓の外の奥の三日月に目を奪われていたなんて。













(ごめんの、)












でも、













































月が見てるから。













































なんて、月を見ていた言い訳でしかないけれど。





ごめん






「あっ・・はっん・・・ん・・」





糸をからめて



舌をからめて






















月など知るか。



















今こんなにも近くにいるから



聞こえてくるのはの音だけでいい



見えるのはの全てだけでいい。



















耳元でささやけば



の肩が跳ね上がる。















体をからめて



心をからめて













聞いて。














の全部俺にちょうだい。」












体も心も。



の全部が欲しい。

















暗がりに隠れて誰にも内緒。



月と俺とだけが知る



この胸の内。



この行為。















・・・・・・」













指をからめて





吐息をからめて





視線をからめて





蜜をからめて





糸をからめて





舌をからめて





体をからめて





心をからめて
































月に照らされてどこまでも



おちていかんか?


























































二人で。




























end.