「単刀直入に聞くよ?」




「うっうん!」




「・・・清純は女好きですか?」




「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・えーっと」



















『君だけを探してる』



















じーっとが俺を見つめてた。



土曜日の今日は学校も部活もお休み。



俺はの部屋に来てるんだけど



何を話してもの隣に座って近づいても



はずっとそっけない。



機嫌が悪い?



俺なんかした?







「・・・清純?」


「・・・、俺なんかした?」







そんなの近くにいることが辛い。



なんて思ちゃって。



足を抱え込んで座った。



顔なんかうずめて、すねたふりをしてみたり。



そんな俺に気付いてが声をかけてきた。






「・・・・・」


ー?」


「・・・なんかした覚えはありますか?」


「え?」






かすかにうつむいたは俺と目を合わせてくれない。



彼女の顔を覗き込むようにして問う。






「なんか?」


「・・・昨日ね。学校でね。友達と話をしてたの。」


「うん?」


「あたしがね。清純と付き合ってるって言ったんだ。」


「うん?」






の顔がますます下を向く。



・・・ちょっと待って。



それで友達が何かに言ったの?






「・・・・・・・・・・・・・・・・」


?それでなんか言われたの?」


みんな・・・・清純にナンパされたことがあるって


「え?聞こえなっ・・・」


「みんな清純にナンパされたことがあるって!!」


「うわっ・・・・」






いきなり立ち上がった



顔は下をむけたまま。



頬にかかったの髪が彼女の表情を隠していた。






「・・・・?」


「あたしと付き合う前らしいけど・・・・」






すとんっと



もう一度が崩れたようにその場に座り込んだ。



俺はの顔をそーっと覗き込む。












「・・・・?」











俺が名前を呼んだ瞬間。



が俺と目を合わせた。



顔を上げたが俺を見る(睨んでる?)






「単刀直入に聞くよ?」



「うっうん!」



「・・・清純は女好きですか?」



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・えーっと」






単刀直入と言うより短刀直入の気分。



・・・・俺はの顔色を伺う。



真剣な目。



俺をじーっと見つめて。



怒ってる?



機嫌が悪いんだよね?



・・・・ごめんね。



不謹慎にもそんながかわいいと思ってしまう。








・・・・・・・ああ。
















































































































君が泣きそうだ。
























































































と付き合う前は・・・・・・・を好きになる前は・・・その・・ナンパ?というか声をかけていたと言うか・・・。」


「・・・・・・」


「でも!今はしか見てないよ!!」


「・・・・・嘘だ。いつもあたしじゃないかわいい女の子、探してるんだ。」


「違うよ!俺はいつだってしか見てないよ。どこにいてもの姿だけを探してるんだ。」


「・・・・・・・」






再びがうつむいた。



本当なんだ、信じてよ。



確かに女の子を見ては声をかけていましたが、



今はそんなこと誓ってしてない。



誓って



君以外を探してなんかいない。













俺は、の両腕を掴んでの前に座った。






、顔あげて。」


「だって・・・みんなが言うんだもん。清純は女好きなんだって・・・・あたし・・・・清純はあたしじゃなくてもよかったのかなって・・・」






・・・・・震える声が



君が泣きそうなんだって教えてる。



はうつむいたまま。






「俺は確かに女好き・・・かもしれないけど。」


「・・・・・」


「かわいいとかは誰に対しても言っちゃうかもしれないけど」


「・・・そういうの、嫌だ・・・」


「うん。わかってるよ。」






君しか見てないから。



君しか探せないから。



だから顔を上げて。



俺に見せて。













両腕を掴んでいた手は離した。



今度はの頬を包んで顔を上げさせる。






「・・・かわいい、


「・・・・・そんなこと言ってもダメだからね。」


「でも、本当だよ?」






不謹慎ながら



涙目の君。



かわいいと思います。










「・・・・ん・・・」








伝えて。



合わさる唇。



本当なんだ、信じてよ。



君にしか























好きと言えないから。





















「・・・俺はだけを探してるよ。」


「・・・・びっくりしたんだから・・・。友達がみんな清純にナンパされたことがあるなんて・・・・」


「ははっメンゴ!」


「・・・・・・・・・・・もう、いいよ」


「許してくれるの?」


「・・・・・・・幸せすぎて忘れたことにしてあげる。」


「!!」















































伝えて。



君から重ねてくれた唇。



・・・・・ああ、泣きそうだ。

























































































































君のことが、好きすぎて。
















































end.