「赤也さ・・・」
「ん?」
「最近サボるの多くない?」
『翼の生える位置10』
自然に足が向かう
保健室。
屋上。
のいるところ。
「そんなことよりさ、さっき仁王先輩どうしたんだよ」
保健室に今はいるけど
俺がここに入ってきた時
仁王先輩がと同じベッドに座っていた。
なんかイラついたけどいつも通り振る舞った俺。
「そんなことよりじゃないでしょ?授業ちゃんとでないと。」
「がそれを言うか?」
「・・・・・」
学校に来ても授業には絶対でていない。
それを俺は知ってる。
知ってるから
自然と向かう
保健室
屋上
のいるところ。
「でも、赤也はあたしと違うから・・・ちゃんと授業でなきゃダメだよ」
「いや、そりゃ学力は違うかもしんないけどよ」
「・・・そうじゃなくて。」
保健室の一番奥のベッドに座る
その隣のベッドに腰を掛けてと向き合う俺。
(そうじゃなくて、なんだよ)
見つめたの顔は
寂しそうだった。
「?」
少しうつむいたの顔
覗き込んだ。
「精市に怒られても知らないから。」
「・・・あのなぁ」
また幸村部長かよ。
「・・・・」
「?」
うつむく。
どうしてそんなに寂しそうな顔をするのか、わからない。
「仁王先輩に何か言われた?」
が首を横に振る。
「・・・俺、なんかした?」
が首を横に振る。
じゃあどうして。
どうしてそんな寂しそうな顔すんだよ、。
「きっ今日さ!いきなり数学の時間に先生にあてられてさ!」
笑って欲しい。
寂しい顔しないで欲しい。
、笑って。
自然に向かう
保健室。
屋上。
のいるところ。
いつだったかが学校に俺に会いに来たって言ってくれたみたいに
俺もに会いに行こうとしてる。
きっとまだ俺はのこと何にも知らない。
だからそんな寂しそうにする理由も分からない。
何にもしてやれないかもしれない。
が好きなのは幸村部長かもしんないし。
けど笑ってろよ。
俺はきっとが好きだから。
だから会いにくるんだ。
だから笑ってほしいと思うんだ。
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